はじめてのxxx。
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恋するモノクローム


ジャンル:恋愛
作:梶原ちな

mono

あらすじ
学校も教室も、なにもない無意味な場所。
鐘の音に逆らって、今日もフェンスを飛び越える。

セカイはどこまでも白黒で。
そんなあたしも、モノクロだった。

なにもないこのてのひらに、
たくさんのはじめてをくれたのは――。

 

はじめて
初恋 初キス 初友 
はじめての高校生活


作者より作品についてひとこと
「はじめて」をとおして、なにかが伝わるようにと書きはじめました。
学校だけがすべてではないけれど、それでもほんの少しでも、どこかでなにかが動いたら、とてもしあわせです。

後半は、恋愛モードらぶいちゃ必死。
どきどきしていただけるようがんばります。

 

いままでの代表作
ドラマチック・ラヴァーズ
スノーラプソディ
眠れる写真の王子様。

 

作者HP&ブログ
ブログ きみと、ひみつの花園に。

 

主催者によるレビュー(批評あり)
「あたし」の見たもの、感じたもの。
それを短いセンテンスで重ねていくスタイル。
一見ケータイ小説ではあたりまえのように見える文体ですが、梶原さんのは一味もふた味も違う。
冗長な説明や日常は最低限にし、ドラマに必要な感情・情景を選び抜かれた鋭利な言葉で連ねていく。
それが切り込むように、読む人の頭の中でドラマとなっていく。
いつもながらすごいです。
クラシカルな「小説」に縛られている人には理解しづらいかもしれないですが、
本来人間(こと思春期の)が心で感じている言葉を生のままつむぎだしたようなリアリティがあります。
また、前半は相手の男・トウゴがいい。
乱暴で、思い通りにならない。強引。
たまらなく魅力的ですね。
女の子って、そういう男が現れるのを待っている部分があると思うのですが、
そういうところを押さえているのもさすがです。
(後半は、ややしゃべりすぎな気もします。話の進行上仕方がないとは思いますが……)。

しかし、やはりなんといっても文章がいい。
主人公の心の中に展開する「ドラマ」が、そのまま流れ込んでくる。
コントラストの強いモノクロームから、やわらかく鮮やかな色に包まれていく世界がよく表現されていました。
次は、この文体でさらに複雑な心理小説を読んでみたい!楽しみにしています。


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